真夏の夢
薄日に白い波がはためく。レースの窓掛け外から差し込む強い陽を柔く受け止め、音を立てることなく宙をそよいだが、千迅の睛はそれを見てはいなかった。「っ……ぁっ……、」 糊のきいていたシーツは、千迅の汗と快楽に藻掻くその爪先でとうに張りを失い、…
江迅
深手
【尋迅】自傷行為として行きずりの男と寝る千尋さんを叱咤する千迅さんのお話
text尋迅
線が混じる
※線を越えるの続きです。凜一さんが師匠、千迅さんが弟子の年齢逆転パロです。 未央柳が咲き誇る初夏となった。今年も御殿山の庭には可憐な黄色がひしめいている。凜一は父の好んだこの花が絶えることのないよう、殊のほか手塩に…
text 迅凜
線を越える
※直弟子の英千迅(18)×若先生の原岡凜一(31)の年齢逆転師弟パロです。千迅さんが中学三年生の頃から始まります。 凜一がその花を見たのは、家元である祖母と中国地方支部の華道展の視察に行ったときのことだった。その華道…
text 迅凜
ふたり暮らし
※このお話は池畔の家で同棲する異母弟のifストーリーです。千迅さんが京都に在住している設定のため、千迅さんはお医者さん、千尋さんはK大の大学院に進学したばかり、凜一さんは中学生です。 ◇ 当直を終えやっとの思いで千迅が帰宅した…
迅尋
入れ替わる
異母兄弟入れ替わりパロです。氷尋前提の氷迅(尋)のお話です。
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青嵐
凜一が自分と同じ類の人間だということに、千尋は随分前から気が付いていた。しかし年端のいかない凜一がそれを自覚しているはずもなく、せめては道の誤りに気がついたときに手を差し伸べられるよう、千尋は心密かにこの甥っ子のこと案じていた。 その等間…
text尋凜
春の夢
氷尋です。好きとも言わず始まり、さよならも言わず終わる恋に似た何か。
氷尋氷尋
はないちもんめ
※このお話は尋迅です。 ◇ 千尋は溜息をついて高井戸のマンションの部屋を訪ねる。ただいまとリビングに入れば、帰ったのかと意外そうな異母兄の声が返ってくる。ソファに座ったまま、千尋の方に顔を向ける。「今日は御殿山に泊まるんぢゃな…
text尋迅
キャンディ・キス・チャレンジ
「学生の間で流行っているらしい、」 正確に云うと学生のカップルの間で、らしいが。そう云って大学で講師を務めるこの叔父はどこか人の悪そうな顔をして凛一の前に立っていた。凜一は夏期休暇を利用して叔父の借りる池畔の家に遊びに来ていた。「面白そうだ…
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