【小説】塚本邦雄「連彈」

塚本邦雄『連彈』筑摩書房 昭和48年5月20日

とてもとてもおもしろかったです!
いつにもまして男性同士のいちゃつき感が高かった……
お気に入りは★をつけています

人間関係図を書かないといけないぐらいあらゆる人があらゆる人とデキています。まさに奪い奪われタイトル通り。ちょっとまた再読して整理できたら感想書きます……

連弾★

腕のいい毒舌調律師笹倉×腕を故障した悲運のピアニスト憧憬と見せかけて、憧憬さんの本命は親友の園芸素封家の跡取り息子八朔さんだとは思わないじゃないですか!たった一夜の交歓を今も胸に秘めながら笹倉と関係をもつ憧憬さんの健気さよ……。笹倉は塚本作品あるあるのいつもの感じなので本当に憧憬さんが不憫でならない……。ちなみに八朔×憧憬はなにが最高ってお互いの結婚式にお互いが出席しているんですよね。もう本当にありがとうございます!特に先に結婚した八朔さんの結婚式に出た憧憬さんの心情を思うと筆舌しがたし……。あまりにも江迅……白昼シリーズオタクとしても大変有り難かったです……

青海波★

とうとう塚本作品にも年下ワンコボーイが登場してしまいましたよ……。嚆矢×未完とても可愛いんですが!嚆矢さんは元レスリング部でいいガタイ、未完くんもアーチェリー部でそれなりに鍛えています。前半、まるで兄弟のようにきゃっきゃとじゃれあうふたりが本当に有り難くて「堪能させていただきました……」と粛然とした気持ちで読み進めていくと、後半はもっと攻めたじゃれあいをし始めるからも~~~~~!!!!福利厚生と書いて塚本作品と読みます。ありがとうございました。でもこれは塚本作品なので、いつも通り不穏なことが起こります……あぁ……。

ちなみにモチーフとして蛇が出て来たのは大変興味深かったです。蛇を轢いたのは男性性を象徴していそうな火兄さんで、蛇に怯えていたのは男色の気はもたない嚆矢さんなんのでなんかそういうことのメタファーなのかな……。塚本作品はキリスト教モチーフも多いので、どこ出典の蛇かも要注意。

天秤の東

読み方は「リブラのひがし」こちらもまた塚本作品お馴染みの固定されたグループに新参者の美少年が加入することでその秩序が崩壊する系のお話です。いつも通りに展開に油断していたら最後パパ似の双子が生まれてしまって動揺が隠せません……。あと安藝パパと網代パパは結局その後もつながっているんですよね?

かすみあみ

タイトルは「霞」からきているのかなと思ったんです、防鳥ネットが「かすみ網」というらしくここからきているんですかね?だとしたら意識を失った男たちにあんなことをしている女性陣に絡め取られるというタイトルにぴったりな気が……間違っていたらまた修正します。

こちらの作品に鏡が登場しました。鏡も好きなんだ……。この辺りまた勉強して読み直したいな。